• LVDS オーナーズ・マニュアル

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    • Abstract: リケーションの場合、リボン・ケーブルやフレキシブル回路も許容範囲です。 筐体間アプリケー. ションでは、堅牢性、シールド特性、平衡特性などの点から、ツイストペア・ケーブルやツイナッ. クス・ケーブルが適切な選択肢となります。 ... フラット・ケーブルの断面図. 1. リボン・ケーブルを使用しなければならない場合は、ペアとペアとの間の線をグラウンド. に割り当ててペア間を ...

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第6章
ケーブル、コネクタ、および性能テスト
6.1 概要
LVDS に使用するケーブルとコネクタの選定上の注意点は以下のとおりです。
1. インピーダンスが管理されているメディアを使用してください。使用予定のケーブルとコ
ネクタの差動インピーダンスは約 100Ω で なければなりません。信号反射の原因となるよう
な明らかなインピーダンス不連続が存在してはなりません。
2. ノイズ抑止や信号品質の面で、平衡ケーブル ( ツイストペア ) のほうが不平衡ケーブル ( リ
ボン・ケーブル、複数導線 ) よりも一般に優れています。平衡ケーブルは磁界を打ち消す働
きを持っているため EMI の放射量が少なく、また、外部からの電磁放射を、レシーバで除
去可能なコモンモードとして拾う性質を持っています。
3. ケーブル長が 0.5m よりも短い場合はどのケーブルを使用しても通常は問題ありません。ケー
ブル長が 0.5m ~ 10m の場合は、入手が容易で比較的安価な CAT3 ツイストペア・ケーブル
で十分です。特定のアプリケーションでは、必要に応じて、ほかのタイプのケーブルを使用
します。たとえば、ペアそれぞれを同軸ケーブルに収容して並べたツイナックス ( 二芯同軸 )
ケーブルなどがあります。
6.2 推奨ケーブル
先に説明したとおり、平衡ケーブル ( ツイストペア、ツイナックス、密結合の差動トレースを実装
したフレキシブル回路など ) の使用を検討してください。LVDS はさまざまな伝送メディアとの組
み合わせを想定して開発されています。LVDS 自体の規格では特定のメディアは規定されていませ
ん。その意図は、インタフェース全体を規定する個々の参照標準にメディアを選択する余地を与え
るためです。個々のインタフェース仕様が定めるべき項目には、ケーブル・メディア、データ・
レート、ケーブル長、コネクタ、機能、ピン配置などがあります。伝送長が 0.3m 未満と短いアプ
リケーションの場合、リボン・ケーブルやフレキシブル回路も許容範囲です。筐体間アプリケー
ションでは、堅牢性、シールド特性、平衡特性などの点から、ツイストペア・ケーブルやツイナッ
クス・ケーブルが適切な選択肢となります。選択したケーブルに応じて次項に述べる設計上の注意
事項を守れば、最適な性能が得られるようになります。
6.2.1 ツイストペア・ケーブル
LVDS-062
図 6.1. ツイストペア・ケーブルの断面図
ツイストペア・ケーブルは、性能が良く、安価で平衡性に優れており、曲げも容易で、アプリケー
ションでの許容可能なスキューにもよりますが、中距離から長距離の伝送に対応します。市場には
さまざまなシールド・タイプのケーブルが存在します。シールドがまったくなされていないタイ
プ、全体がシールドされているタイプ、各ペアをシールドしてさらに全体をシールドしたタイプな
ど、各種のツイストペア・ケーブルが供給されています。ただし構造上、ツイストペア・ケーブル
にコネクタを装着する作業は簡単ではありません。
LVDS.national.com/jpn 6-1
LVDS オーナーズ・マニュアル
1. ツイストペア・ケーブルは LVDS に適しているケーブルの 1 つです。カテゴリ 3 (CAT3) ケー
ブルは約 10m まで延長可能で、さらに長い距離を伝送する場合は CAT5 を使用します。
2. スキューを最小限に抑えるため、スキューの対象となるペア同士をグループ化してくださ
い ( ペア間スキューを抑えるために同一ケーブル内に )。
3. 未使用線は、グラウンドか終端、あるいはその両方に接続してください ( 開放のまま使用し
ない )。
6.2.2 ツイナックス・ケーブル
( )
-
(1)
LVDS-045
図 6.2. 個々にシールドされた平行ペア線で構成されるツイナックス・ケーブルの断面図
ツイナックス・ケーブルは、曲げが容易で、スキューが小さく、各ペア周囲をシールドし絶縁性を
高めています。より線ではないため、ペア内およびペア間のスキューが非常に小さい性質がありま
す。ツイナックス・ケーブルは長距離伝送に向いており、チャネル・リンクや FPD リンクなどの
アプリケーションに広く採用されています。
1. ペアごとのドレイン線をまとめてコネクタ・ヘッダ内で接続するとコネクタ・ピン数の削
減が図れます。
2. 未使用線は、グラウンドか終端、あるいはその両方に接続してください。
6.2.3 フレキシブル回路
フレキシブル回路は、超短距離での配線には向いていますが、シールドを施すのは困難です。同一
筐体内で基板間を接続する用途に使用します。
≥2S S W
+ - + -
LVDS-063
図 6.3. フレキシブル回路の断面図
1. 差動ペアを密結合 (S < W) させてください。信号ペアの平衡状態が失われるため、フレキシ
ブル回路の端部を配線チャネルとして使用しないでください。
2. インピーダンスを設定するにはグラウンド層を使用します。
3. 実装密度に余裕がある場合、グラウンド電位のガード・パターンをペアとペアの間に設け
てください。このシールド用パターンは、一定間隔で設けたビアを介してグラウンド層に
接続します。
6-2 National Semiconductor’s LVDS Group
ケーブル、コネクタ、および性能テスト
6.2.4 リボン・ケーブル
リボン・ケーブルは安価で使いやすく、シールドも簡単です。良好な結合が困難なリボン・ケーブ
ルは高速差動通信には適しませんが、距離がきわめて短ければ問題ありません。
+ - + - + -
LVDS-051
図 6.4. フラット・ケーブルの断面図
1. リボン・ケーブルを使用しなければならない場合は、ペアとペアとの間の線をグラウンド
に割り当ててペア間を分離してください。リボン・ケーブルの端部に信号ペア線を割り当
てないでください。
2. 可能な限りシールド付きケーブルを使用してください。シールド付きフラット・ケーブル
は市販されています。
6.2.5 その他のケーブル情報
ケーブル構造に関する補足情報はナショナルのアプリケーション・ノート AN-916 に記載されてい
ます。また、ケーブル、コネクタ、インタコネクト・システムの各ベンダは、さまざまなケーブル
製品に関する情報を自社の Web サイトで提供しています。その一部を紹介します。
• 3M社 www.3M.com/interconnects
• Amphenol 社 Spectra-Strip ケーブル製品 www.spectra-strip.amphenol.com/default.CFM
• tyco Electronics ( 旧 AMP) 社 connect.amp.com
6.2.6 コネクタ
コネクタもアプリケーション依存で、使用するケーブル、ピン数、シールドの必要性、さらには物
理的な搭載寸法などを考慮して選択します。データ・レートが低速から中速の範囲であれば標準的
なコネクタの使用が可能で、また、中速から高速アプリケーション向けに低スキュー化を実現した
コネクタも開発されています。
G -
+ -
+ -
+ -
G
G - + - + - + -
G
G -
+ -
+ -
+ -
G
G - + - + - + -
G
LVDS-034
図 6.5. コネクタの一般的なピン配列
1. 可能であれば、スキューが小さくインピーダンスの整合が図られたコネクタを選択してく
ださい。
2. ペア同士をまとめてください。ペアのピンは近接 ( 隣接 ) するように割り当て、離れたとこ
ろには割り当ててはなりません。平衡を保つためと、差動特性が働くように外部ノイズを
コモンモードとして重畳させるためです。
LVDS.national.com/jpn 6-3
LVDS オーナーズ・マニュアル
3. 一部のコネクタはピンごとにリードの長さが異なっています。ペア同士は同じ長さのリー
ドにまとめてください。使用するコネクタに関して、スキューとクロストークがもっとも
小さくなるピン割り当ての向きをメーカーに問い合わせてください。ピン長が短いほうが
長いものよりも性能はよい傾向にあるため、可能であれば、ピン長のなるべく短いコネク
タあるいはピンを使用してください。
4. 可能であれば、グラウンドに接続したピンをペアとペアの間に割り当ててください。特
に、TTL/CMOS 信号と LVDS 信号との間をグラウンド・ピンを使って分離してください。
5. コネクタ両端のピンはグラウンドに割り当ててください。端部のピンは平衡度が足りない
ため、できるかぎり高速信号に割り当てないでください。
6. 未使用ピンは、グラウンドか終端、あるいはその両方に接続してください。
コネクタには多くの種類があります。LVDS との組み合わせで優れた結果を示すケーブル・コネク
タ・システムの 1 つが 3M 社の「高速 MDR デジタル・データ伝送システム」です。MDR ケーブ
ル・システムは、ナショナルのチャネル・リンク (48 ビット ) 評価キットおよび LDI 評価キットに採
用されています。MDR コネクタには全ピン間のスキューがきわめて小さい表面実装タイプの品種も
提供されています。そのほか、さまざまな種類のケーブルに対応した品種が用意されています。
6.3 ケーブルのグラウンドとシールドの接続
ケーブルを使用したシステムを EMC に準拠させるには一般にシールドが必要です。LVDS を適切
に使用するかぎりは低 EMI のメリットが得られますが、特に筐体間アプリケーションなどで、
シールドが適切な手段であることに変わりはありません。ケーブルのシールドとグラウンドのリ
ターンの両者の働きによって EMI の低減が図られます。シールドは EMI を遮蔽し、一方のグラウ
ンド・リターン線 ( ペア・シールドまたは一部のケーブルではドレイン線 ) はコモンモード電流に
対してループ面積の小さなリターン・パスを与えます。シールド・ペアのうち 1 つ以上のペアをグ
ラウンド ( 回路のコモン電位 ) に割り当ててください。1 つ以上のペアを使用すれば、導体の並列接
続によってパスの DC 抵抗 (DCR) の低減が図れます。このようにグラウンドを割り当てると、コ
モンモード電流のリターン・パスが固定され (既知となり )、またインピーダンスも低くなります。
( )
LVDS-064
図 6.6. 標準的なグラウンド配線方式
多くのアプリケーションはドライバ側とレシーバ側のグラウンド系を共通にしています。ケーブル・
シールドは、どちらか一端の共通グラウンド ( フレーム・グラウンド ) に DC 接続してください。
「ピッグ・テイル」 ( ケーブル・シールドを豚の尾のようにコネクタから引き伸ばして配線する形態
を呼び、インダクタンスが高くなる ) でのグラウンド接続は避けてください。ケーブルのもう一方の
端のシールドは、図 6.6. に示すように、コンデンサかコンデンサ・ネットワークを経由してグラウン
ドに接続します。このような回路構成にすればシールドには DC 電流は流れません。コネクタが装置
筐体から外部に向けて出ている場合、効率的なシールド効果を得るためにケーブル・シールドをコネ
クタの導電性バックシェル全周に接触させ、合わせて、良好な接触を確保しなければなりません。
注 : ケーブル配線とグラウンド系の詳細を取り扱うことは本書の目的を超えています。他の資料を参照するととも
に、ケーブル、シールド、グラウンドに対して適用される安全基準および法的要件に従ってください。
6-4 National Semiconductor’s LVDS Group


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